第1回 コロナと育児について
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、多くの大学や企業で「働き方改革」が進みました。
本学でも緊急事態宣言後は在宅勤務となり、仕事と家事・育児の両立に苦労した方も多いのではないでしょうか。
そこで今回はイクメン連載企画の第1回目として、コロナ禍での「育児」をテーマにダイバーシティ推進室の室員でもある理工学部電気電子通信工学科 鈴木 憲吏 准教授に寄稿いただきました。
2020年2月、COVID-19の感染が広がり息子たち(小2と年長)の生活は一変し、小学校は3月から一斉休校となり日常が非日常へと変わった。また、3月に次男は、長男の時と違った時短などの制限を受けての修了式を体験した。加えて3月に予定していたスポーツクラブ主催のイベント中止、毎週末の空手道場も活動中止と様々な制限がなされた。
例年なら春休みに学童へ行かない長男を連れて研究室にて勉強を見たりしていたが、今年はできず早めに来た長期休みに共働きの我が家では少々困ったことになった。保育園は3月31日まで登園可だが、小学校はさすがに無理だ。ただ、幸いにも低学年でかつ学童に行っていない児童を対象に3月4月は小学校で「児童預かり」の対応をしてもらえた。また、入学式前の次男も4月1日から児童預かりの対象となり、日中預かってもらえ非常に有り難かった。何だかんだ自宅で作業できる日は自宅で息子たちと過ごし、大学の卒業式や会議の日は小学校と保育園にそれぞれ息子たちを預けて乗り越えた。
小学校の一斉休校解除が見えない中、次男の入学式が4月6日、時短や人数制限のもと行われ、晴れて新1年生となった。普通ならランドセルを背負い、意気揚々と毎朝小学校に向かうはずが、4月7日の首都圏への緊急事態宣言により学校再開の目処は立たず、隔週で宿題を小学校に取りに行く生活になった。大学も在宅勤務へと変わり息子たちと、4月13日からは妻を含めた4人で過ごす引きこもりの幕開けである。
妻は生活リズムを崩さぬためにと、一日のスケジュールを小学校の宿題プリントをもとに作成し、付箋を使ったチェッカーで宿題忘れをなくす試みを行った(写真1・2)。私の方は、アプリを使って家の中に学校チャイムを響かせ、さながら学校を再現した(写真1)。また、小学校は、学校再開を見越してか宿題が少なく、大学教員の性なのか学習への一抹の不安を覚えた。ネットで問題をかき集め、長男には2年生の復習プリント(漢字と掛け算など)を、次男にはひらがな、数字の書き取りと自作の名前練習シートをつくり、宿題と併せて勉強の時間を設けた(写真1)。勿論、毎日ずっと勉強では飽きるので、息抜きの時間として「一緒にテレビゲーム」、「犬と遊ぶ」、「空手で体を動かす」など取り入れた(写真3)。この間の生活で息子たちは、ストレスを感じることなく、学校再開以降、毎日楽しいと言いながら通っている。
写真1
写真2
写真3